現金
たいていの場合,現金はそれほど難しくないんですが,ここでは1級過去問の類題を使って簡単にまとめる方法を説明しましょう。
現金の例題
(帳簿)
上記の問題で現金勘定残高は5,000千円となっている。その中にイの通貨やロの他人振出の小切手は当然入っているが,ロうち先日付小切手は受取手形勘定で処理するものなので取り除く必要がある。それとハとニは現金ですが未記帳なので現金勘定に加算する必要がある。
(実地)
現金の実際有高を集計するだけなので,ロの先日付小切手以外すべて。

後は,修正後の現金勘定と実地有高とを比べて過不足がないか調べるだけです。この場合は帳簿と比べて実地が少ないので雑損失が生じています。(現金勘定の金額を実地有高に合わせる)
下に示したのはよく解説で使われるものですが,実際にこれを使ったほうがいいです。頭で整理しようとすると混乱したり,間違いも多くなるものです。
ただし,貸借対照表を作成する問題であればこれを使う必要はありません。雑収入・雑損失を求める必要はないので実地有高を計算するだけで十分です。なぜなら実地有高の金額が貸借対照表の計上額(当座預金と定期預金を除く)ですから。
ただし,ロの仕訳は必要ですけどね。(貸借対照表の科目である受取手形が入っているので)

計算用紙の記入例
ロ. (借方)受取手形 50 (貸方)現金預金 50
ハ. (借方)現金預金 100 (貸方)受取配当金 100
二. (借方)現金預金 150 (貸方)有価証券利息 150
(借方)雑損失 50 (貸方)現金預金 50